やらさせていただく 伺わさせていただく。

 NHKを見ている。

 させていただく。
 
 この言葉が跋扈しているらしい。

 つまり使い方としては

 結婚しましたではなく

 結婚させていただきました。

 こんな感じだ。

 だけど

 そもそも結婚ってさせていただくものか?
 
 そんな疑問がスタジオで飛び交っている。

 ところで

 このさせていただく。

 もともとは近江商人が全国に広めたという。

 近江商人たちは、近江式のビジネス手法や経営哲学を丸ごと全国に持ち込んだ。

 伊藤忠、丸紅、武田薬品、高島屋、西武鉄道など、もともとのルーツは近江商人だという。

 そして

 その考え方の根本は他力思想。

 近江商人が信仰した浄土真宗の基になる教え。

 人は阿弥陀如来のおかげで何か大きなものに生かされている。

 品が手に入るのもお客さんとのご縁もすべてお蔭様。

 お蔭様で〇〇させていただく。

 へりくだっていたのは目の前の相手ではなく、自分を取り巻く世間すべてだったのである。
 
 だから

 させていただくの前には、お蔭様でが隠れているのだ。

 さて

 タイトル。

 二つとも間違い。

 が余計なのである。

 やらせていただく、伺わせていただくが正解。

 しかし

 タイトルの誤用があまりにも多いので100年後には

 やらさせていただく、うかがわさせていただくが正解になるかもしれないという。

 それには背景があるんだな。

 力のある相手に対してつい過剰にへりくだってしまう・・・

 そんな意識がよけいな「さ」を入れてしまうらしい・・・

 なんだか悲しい世の中よのお。

 
 
 

by shintekiware5 | 2010-04-08 22:45 | 独り言